
はじめに
厚真町は、北海道にある人口4,400人ほどの小さな町です。
町民の約10人に1人は農家で、学びや就職先の選択肢の狭さによる若者の人口流出や高齢化によって、人口が減少しつづけていることから、産業や文化、コミュニティなどを含む地域活力の維持が課題となっています。
このまま何もしなければ先人たちが作ってきた地域が未来に繋げなくなるかもしれません。30年後も厚真町民が笑顔で暮らし続けるために今何をする必要があるのかを考えた結果、「チャレンジが生まれ続ける町を目指そう!」との結論にいたり、2016年から起業家支援事業を始めました。

何歳になっても自身の夢や目標にチャレンジする大人が多い町って、ワクワクしませんか?そんな大人がいる環境で育つことで、子ども達にも自分らしく生きることを大切に感じてくれることが自然と伝わればと考えています。子どもから大人まで、チャレンジしたいことを見つけ、行動していく。生まれてきた挑戦を皆で喜び応援する。そんな文化が厚真で生まれることを目指しています。

挑戦をすることを決めている起業家を応援する「ローカルベンチャースクール」では、具体的な挑戦したい内容を持って厚真で活動する人を募集し選考していきます。プログラムの中では、起業に関する講義・メンターやコーディネーターと共に事業のプランを考えていくようなプログラムがあります。プログラム全体を通して「その人」自身にフォーカスしているところが特徴です。
起業し事業が軌道に乗るまでには、時間がかかることも多いですから、本当にやりたいことでなければ続けられません。事業計画のブラッシュアップはもちろんですが、その人自身が起業にかける想いを確かめる時間を大切にしています。

自らの夢を叶えたいと本気で願う人を地域の中に増やしていく。自分の想いを地域で実らせた人のアドバイスを受け、挑戦する人がまた増えていく。そんな連鎖が生まれる町になることで、子どもたちにも多様な将来を夢見てほしいと思っています。
実現したい未来
これまで、14名の方が実際に事業に着手し、厚真で起業家として活動しています!日本全体に広がることで、社会の変化にも繋がるのではないかと思える、斬新な事業もありますので、いくつか紹介させていただきます。
(1)馬と一緒に森を育てる林業「馬搬」

バックホーやブルドーザーの様な重機を使用すると、二酸化炭素が排出されるだけでなく、作業用の道路を森林内に整備する必要もあるため、踏み固められる土壌や森、ひいては地球環境に負荷がかかります。馬搬は過剰な負担を環境にかけないことに加え、重機に比べて危険が小さいので、子ども達が作業に関わりやすく、林業を通じて森を身近に感じる機会を子どもだけでなく大人にも提供することができます。
(2)木の育ち、伐採、加工のストーリーを伝える「製材業・木材加工業」

地域の森林の木には、製材に適した木材のほかにも、すこし形が悪かったり太さや長さが足りないなどの事情で付加価値の低い燃料や製紙用のチップになってしまうようなもったいない使われ方をする木材もあります。また、一般的に流通している規格での加工に適さない木材もあることから、そのような個々の木材の特徴を生かして製材・加工を行っています。
どんな森でどのように育ち伐られ製材されて商品になったのか、木のストーリーを伝えることでさらに商品の魅力を知ってもらい、地域の木の価値が認められることで林業・木材業の人手不足が少しでも解消され、森がより豊かになっていくことを願って事業を行っています。

挑戦する大人を身近に感じてもらえるよう、起業家が子ども達に事業・生き方についてお話をする機会も設けています。地方だからできないことも、もちろんあると思います。しかし、地方だからこそ挑戦できること、広がっている世界・希望も確実にあることを知って欲しいです。
「地方は活力がないし、どうせ縮小していくんでしょ」という思い込みに負けず、新たな産業が生まれ、人材が育ち、希望に満ちた楽しくぬくもりのある社会にしていけるよう、町自体も挑戦を続けていきます!!
プロジェクト資金の使い道
いただいた寄付金は、下記内容で活用をさせていただきます。
(1)ローカルベンチャースクールの運営・起業後伴走支援
事業化した後も定期的な講習会や面談を実施し、起業家の皆さんをバックアップしていきます。講習の内容や頻度も、ブラッシュアップしていく予定です!

(2)ローカルベンチャープレスクールの運営費(学びの場・講演会・研修会の実施等)
今までは起業の意志が固まっている人向けの支援でしたが、今後は「挑戦してみたいけどまだ迷っている」人たちの後押しもしていきます。

ふるさと納税でご支援いただいた方には、ローカルベンチャースクールの講義をオンラインにて提供します。起業に興味がある方はもちろん、そうでない方も是非一緒に学びましょう!
さいごに
地方には一見なにも無い様に見えます。でもそれはまだ未活用の地域資源がまだまだ眠っていることの裏返しでもあります。自分らしくイキイキと生きられる社会づくりのため、厚真町は本気で挑戦者を応援しつづけていきます!チャレンジが新たなチャレンジを生み、自然と子どもたちが自分の未来を考え、夢へと歩みだすことへのきっかけになればと願っています。
培ったノウハウを地域の垣根を超えて共有し、こういった取り組みを広げていき、充実した人生を歩む人が増えることが、社会にワクワクを増やすことにつながると信じています。皆さんの応援が起業家たちの力になります。応援よろしくお願いします!

プロジェクトの進捗状況は、寄付者の皆様にご参加いただけるLINEオープンチャットにてお伝えいたします。楽しみにしていてくださいね。是非皆さんの応援をお願いします!